―Side Shu―…



思い出す、八年前。

これは俺にとっては……今でも鮮やかで、決して忘れることのないであろう、そんな記憶の話。





あいつは本当に突然、俺の前に現れて

突然、消えた。



桜の花びらがひらひらと空を舞い、辺りの世界をその自身の色に染めた季節。


俺はあいつとのほんの短い時間の中で、出会いと別れを知った。