時計塔の鬼




「私、は……」



しばらく黙っていたせいか、少しの緊張のせいか、はたまた、シュウと一緒に居ると付随してくるこの心臓の速い鼓動の振動のせいか。

私の声は掠れていた。



「ん?」



小首をかしげるシュウに、心をぶつけたい欲望に、駆られる。


それは、押さえが利かない衝動で。



「私は、シュウと一緒に居たい……っ。でも、シュウは……違うの……?」



シュウは違うの……?


最後の方は一段とかすれていた。



「ずっと……一緒に居たいよ」




ねぇ……

シュウはどう思っているの……?