無言のままの二人の目からは、次から次に涙が転げ落ちている。 「みんな、心配してるよ」 二人の肩が上下に動き始め、嗚咽が零れた。 「恭ちゃんももうすぐ来てくれるから。そしたら、一緒に帰ろ?」 あたしがそう言うと、二人は大きく首を振り、嫌だ嫌だと声を上げた。 一体、ここに何があるというのだろうか――。 困り果てて、あたしは二人を優しく包み込んだ。 せめて、気持ちが落ち着くまではこうしていよう。 もうすぐ、恭平も来てくれるから。