「とりあえず、手分けして探そう。
莉奈、大丈夫か?」
「う、うん。
ごめんね、大丈夫」
息を深く吐きながら、涙を拭った。
「大ちゃんはここに残っててくれ。
警察から連絡が来るかもしれねぇし、もしかしたら、あいつらが戻ってくるかもしれねぇから」
「あ、あぁ――」
落胆した大ちゃんの声が、広げた画用紙の上に静かに落ちた。
暗くなる前に、どうか戻ってきて――。
『太陽の家』を出て、恭平と別れて二人を捜した。
二人が行きそうな所は、皆目見当もつかない。
幼稚園か、教会の近くの川沿いか、二人がよく遊びに行く公園か――。
酸素不足の頭に出てくる全ての場所を、捜し回った。


