「デートですか、お二人さん」 電車を降りて駅から出てすぐ、背後で声をかけられた。 聞き覚えのある声に、あたしは勢いよく振り返る。 「真由っ!」 「暑いのに、余計暑くなるなぁ」 そう言いながらあたしに体当たりしてくる真由は、学校のジャージ姿に、両手にはビニール袋を抱えていた。