「――った!」 「えっ、何?」 隣でスプライトを口にしていた恭平が、いきなり顔を歪めて座り込んだ。 その衝撃で、缶からスプライトの泡が飛び出す。 アスファルトの上で炭酸が鳴いていた。 「どうしたの?」 慌てて、恭平に視線を合わせる。 恭平の体を支えながら顔を覗き込むと、口を押さえて唸り声をあげていた。