駅で込み合う車両に乗り、約一時間程電車に揺られる。 この前は大雨で窓の外が見れなかったけど、晴天の今日はかなり見晴らしがよかった。 鼻歌交じりに窓から覗いていると、『アホっぽい』と、彼に鼻で笑われた。 もうちょっと、ロマンチックな場面があってもいいんじゃないかと、あたしは恭平を睨みつけた。