「こんなとこで何してるの?もうすぐ授業始まるよ?」 その言葉に、またあたしの気持ちが沈んだ。 考えがまとまるまでは、出来るだけあの二人の顔を見たくなくて。 どんな会話をしたらいいのかわからないし、真由にあたしの作り笑顔を見せるわけにはいかない。 すぐに、心配するから。 「相当悩んでる顔してるね」 「あ、いえっ、全然悩んでなんかないです」 先輩にも見抜かれて、慌てて言葉を出す。 だけど、嘘だとわかる言い方に、先輩が溜息を吐きながら、あたしの目の前で腕組みをしていた。