「きゃ、びっくりしたぁ」
「だって、合歓がそんな格好しているから。その姿のまま行くのがもったいない」
「……人のこと言えないでしょ」
その蒼は、故郷で見た海より少し青い。でも、写真で見たことのある南国の海そのもの。
そして意外にも、黄金の彼の髪と合っている。さらにそれを極め立てている碧眼。
本当に、珊瑚の綺麗な海みたいな人だ。
「合歓さ、なんか心配事があるだろう」
「何のこと?」
「そんな顔を見たらすぐ分かるから。でも大丈夫、幸せにするなんてありきたりなこと言えないけど、後悔はさせない」
強くそう宣言するリュイスは、今まで見た中で一番輝いている。
森の木漏れ日が差し込んでくる。そのためか、神々しく見えた。そう、次の皇王にふさわしい人、そう思える。
「うん、信じてる」
差し出された左手を握る。その手から伝わる温かさ、今までの不安が鎮まっていくのが分かった。
「後悔なんて言葉ないから」
この場所で生きていくことを決めた時から、決意は出来ている。
二人で手を繋ぎ、誓いを立てる神殿まで歩いて行った。


