亜夜の吐息を耳元で感じながら、



俺はさらに強く亜夜を抱きしめる。



今だけは、



こうして2人でいる時だけは、



俺だけを想って。



俺だけを感じて。



汗ばむ俺の背中を、



亜夜の細くて長い指がそっとなぞる。



その左手の薬指には光るリング。