ふと、鞄から携帯を取り出してみる。 相変わらず林クンからのメールはない。 仕事中だから仕方ないよね。 金曜日の夜は忙しいに決まってる。 毎日メールをしているのに お花見に誘って貰えない事が アタシの中で小さなわだかまりを作る。 前はメールしてるだけで 満足だったのに。 だんだん欲張りになってる自分がいる。 でも、 日曜日まではまだ時間があるからと 自分に言い聞かせながら 黒い雲の隙間から見える月に そっと祈る。 ――林クンが誘ってくれますように…