恋をした私。



結果は、3対2。
負けてしまった…


私は部活で帰らなければならなかった。
電車の中で、幸宏にメールをし、先に帰る事を連絡した。


―部活。
やっている最中に、引退について考えた。
私は中学の時、地方大会に出る事を目標にしていたが、県ではベスト4には入れたものの、地方大会には出場出来なかった。
その時はあまりにも悔しくて、唇を噛み締めて、泣く事を我慢していた。


そう思うと、あんな惜しい点数で負けた幸宏達は、とても悔しかったであろう。

厳しい練習を終えて、帰る際にグラウンドを見た。
7時のグラウンドは、照明で照らされていた。
そこには高橋君と幸宏がいた。
どうやらキャッチボールをしている。
他にも、外野、内野に今日試合に出ていた3年生がいた。
それと、ベンチだった3年生の人達も。
私はしばらく見ていた。


この姿を見るのも、今日で最後か…

すると幸宏が、私に気付いて手をふっている。