二人は三ツ星レストランでディナーを楽しんだ。
ほどよく酔いもまわり、小夜は良く笑った。
一層美しくなった小夜にロイは言った。
「なんて綺麗なんだ・・・」
小夜はふふふと笑った。
「もう、何回も言わなくていいわ」
「そう?そんなに何回も言ったかな?」
「数えられないくらい言ってるわ。あんまり言い過ぎると、嘘に聞こえるわよ」
「ひどいなあ。本心で言ってるのに。まだ言い足りないくらいだ」
ウェイターがロイのグラスにワインを注ぐ。
「・・・ねえ、あなたの話を聞かせて」
小夜が、ロイをじっと見つめた言った。
「僕の?何が知りたい?」
「どんなところで育ったのかとか・・・家族のこととか・・・」
ロイはワイングラスを眺めた。
「生まれも育ちもロンドン。一日中紅茶を飲んで、サッカーを見て、オアシスを聴いて寝る」
適当に答える。
「もう、真面目に話してよ」
小夜がふくれっ面で言う。
ロイは肩をすくめた。
「話すほどのことは何もないよ。家族は・・・父と母と兄。それから犬が二匹」
「お兄様がいるのね」
「そう。だから僕は比較的自由が許されてるんだ。兄はずっと真面目な男だから、僕は安心して手を抜いていられる」
ロイは兄の神経質そうな顔を思い出した。
彼は自分以外の人間に徹底的に興味がない。家族に対してもだった。
ウォルター家の長男として、忠実に生活している。ロイはそんな兄をあまり好きではなかった。
「ロンドンか・・・。パリとはまた違うのよね」
小夜がぼんやりと店内の照明を見上げながら言った。
「・・・行ってみたい?」
ロイは真面目な顔で尋ねた。
小夜は少しどきりとした表情をして、首を横に振った。
「いつかは・・・行ってみたいけど、今の私には今回のこの旅だけで充分」
ほどよく酔いもまわり、小夜は良く笑った。
一層美しくなった小夜にロイは言った。
「なんて綺麗なんだ・・・」
小夜はふふふと笑った。
「もう、何回も言わなくていいわ」
「そう?そんなに何回も言ったかな?」
「数えられないくらい言ってるわ。あんまり言い過ぎると、嘘に聞こえるわよ」
「ひどいなあ。本心で言ってるのに。まだ言い足りないくらいだ」
ウェイターがロイのグラスにワインを注ぐ。
「・・・ねえ、あなたの話を聞かせて」
小夜が、ロイをじっと見つめた言った。
「僕の?何が知りたい?」
「どんなところで育ったのかとか・・・家族のこととか・・・」
ロイはワイングラスを眺めた。
「生まれも育ちもロンドン。一日中紅茶を飲んで、サッカーを見て、オアシスを聴いて寝る」
適当に答える。
「もう、真面目に話してよ」
小夜がふくれっ面で言う。
ロイは肩をすくめた。
「話すほどのことは何もないよ。家族は・・・父と母と兄。それから犬が二匹」
「お兄様がいるのね」
「そう。だから僕は比較的自由が許されてるんだ。兄はずっと真面目な男だから、僕は安心して手を抜いていられる」
ロイは兄の神経質そうな顔を思い出した。
彼は自分以外の人間に徹底的に興味がない。家族に対してもだった。
ウォルター家の長男として、忠実に生活している。ロイはそんな兄をあまり好きではなかった。
「ロンドンか・・・。パリとはまた違うのよね」
小夜がぼんやりと店内の照明を見上げながら言った。
「・・・行ってみたい?」
ロイは真面目な顔で尋ねた。
小夜は少しどきりとした表情をして、首を横に振った。
「いつかは・・・行ってみたいけど、今の私には今回のこの旅だけで充分」

