野球男子


さっきの場所からずいぶん遠ざかった。



「………大丈夫か??」


坊主は泣きじゃくったアタシを覗き込むようにして見た。




 

「うぅ……怖かったよぉぉ……!!」



アタシは坊主の胸に飛び込んだ。


「……………ったく。なにやってんだよバーカ。」




坊主はそう言ってアタシの頭を優しく撫でてくれた。







「……………もっと早く助けにこれなくて……ゴメン。」