野球男子



「ねぇ…木下華って子がね…」


アタシは静かに聞いた。


「木下華ぁ??って…あの美人の転校生か??」



”美人の転校生”


この言葉がアタシの心に突き刺さる。


ふんっ…どうせアタシは美人じゃないですよーだ…。


「そ、それで…その子からこれ預かったの!!
 …なんか、坊主に渡してくれって…。」


アタシは華の手紙を坊主に渡した。


きっとそれはラブレター。


ゴメンね…



華には悪いけど、


そんなの嫌。


アタシ、何でこんなことしてるんだろう…。