圭介はその年買った甚平がお気に入りで毎日きていた。
どうやらそのまま旅にでたようで上は甚平、下はダメージデニムというにはあまりにボロボロで裾を激しくほつれさせてひこずった状態だった。
足元は草履、頭に汗取りで巻いた白いタオルがどす黒い色になっている。
「、、、えと、彼氏の圭介くんです」
「ども」
挨拶も早々にあがろうとした圭介に、母がまず言ったのは、、、
「────あの!!、、、先にお風呂に行ってもらえる?あと、あがる前に裾を捲ってちょうだい」
私が彼氏と紹介しなければ間違いなく不法侵入してきた浮浪者に見えたに違いない。
ごめんよ、お母さん。


