「春も次入る?」 「俺はいいや」 「じゃあ、おかわり持ってこようか?」 「あ~、頼む」 パッと立ち上がって、インスタントの粉を入れお湯を注ぐ。 「はい」 「気が効くじゃん」 「…まあね」 内心、さっきのお礼も兼ねている。 「凪砂、まだ花梨に言ってなかったんだな?」 「あ…うん。でも今度、実家に呼ぼうと思ってた」 「そっか。」 「海斗の両親にも会って欲しいって言われた」 「そりゃ、いよいよ本格的になってきたな」 確かに。 うん、と言って頷く。