「お疲れ様です。」 伊川さんが、やって来た。 伊川さんは、店長と打ち合わせをした後、トイレに行って身仕度を整えピアノの前に座る。 ~ 幾分か照明が落ち、心地よいピアノの音色が、お客様を包んでいく。 話し声も少なくなり、みんな耳を傾けた。 「ラスト10分で、フルーツ出しますから。」 店長が、耳元で囁く。 何度も、この光景は目の当たりにしているが、ドキドキしてしまう。 裏から雄太が、綺麗に盛り付けたフルーツに花火を付けて出て来る。 いよいよだ!!