ミラクル☆レイナ

「―――三和―――…」

彼は私の名前を呼んだ

途端、心臓が跳ね上がるのが分かった

カズくんに名前を呼ばれたのは何年ぶりだろう?

それだけで、周りに聞こえるんじゃないかと思う程、心臓が高鳴り始めた

それどころか照れ臭くって、自分がどんな顔をしているか分からない今、顔を上げる事すら躊躇われる

私は、火照りそうになるのを必死に抑え、恐る恐る顔を上げて、カズくんの方を見た



「…数学のノート……ある?……今日、提出日だから……」