ミラクル☆レイナ

「三和、それ持ってきて!」

カズくんにそう言われて、私はやっと我に返った

カズくんの目線の先にあるのはレイナちゃんの上着

私は、その上着を掴んで、慌ててカズくんとレイナちゃんを追いかけた







誰も気が付かなかったレイナちゃんの怪我をいち早く気が付いていたカズくん






つまり、カズくんは誰よりもレイナちゃんを見ていたという事だ―――







そして今、レイナちゃんはカズくんの腕に抱えられている―――…







そう思ったら、私の中にレイナちゃんの事が心配という気持ちと同時に、悲しさとも、辛さとも違う、何ともいえない複雑な感情が芽生えた







でも、この時の私はまだ、この感情の名前を知らない―――…