守ってあげたい 〜伝染〜

そう言って雄大が一歩踏み出しただけで男達は後ずさりした。

「あ、あんた教師のくせに暴力使うのかよ、問題になってもいいのか？」

「僕は暴力なんか使いませんよ恐ろしい。でも危なくなったら正当防衛ですからね……そっちが手を出せば殺すぞ」

晶が今まで聞いた事の無い様な恐ろしい声だった。それを聞いた男達は迫力に負けてすごすごと退散する。


「あ～怖かった、最近の若い子は何するかわかんないから。晶ちゃん大丈夫？」

「私は穂積さんの方が怖かったです」

正直に答える。

「そんなあ、これでも一杯一杯だよ」

「絶対嘘だ。穂積さん人殺した事あるでしょ？」