守ってあげたい 〜伝染〜

ゆっくり唇を離すと、写真は唾液でベトベトに濡れていた。

「晶……晶……マリコなんて嘘をついちゃ駄目じゃない。今度お仕置きしなくちゃいけないね」

階段を上る足音にその人物は慌てて写真をポケットに入れ立ち上がった。
その表情は先程とは別人のように険しくなっていた。