どれぐらいの間、拓海に抱きしめられていたのか分からないが気がつくと利那の薬指にはダイヤのリングがあり、再び母親が入ってきて抱き合ってる二人に仰天したのを追い出したりと、ドタバタしている内に拓海は帰って行った。

拓海が部屋に居た時間はせいぜい1時間ぐらいかもしれない。

今思えば夢だったのではと思う様な出来事だったが利那の指にはしっかりとダイヤのリングがある。

ベッドに仰向けに寝ころがりながら窓から入る太陽にダイヤを反射させると、それは眩しいぐらいに光り輝き、利那の新しい未来を祝福してくれてるかのように部屋中を照らした。