守ってあげたい 〜伝染〜

6発のうち、4発を早希に叩き込んだ。
自分でも驚くほど正確に両膝と手首を打ち抜き拓海は非常に満足だった。
晶よ、カタキはとったぞ、お前を泣かせた女を惨殺してやったぞ……。

それが晶の為になると拓海は信じていた……まさか晶があれほど悲しむとは。

でも止まる訳にはいかなかった。止まる術も知らなかった。

次のターゲットは当然、隼人だった。
晶という恋人がいながら早希とも怪しい関係を持ち、晶を泣かせた憎い男。

これで終わりだった。終わりにするはずだった。

しかし自分がしたのは晶を怪我させる事だった。確実に隼人を狙ったつもりだった。

隼人は足も速く、自分よりも強い。

確実にしとめる為、車ではねてから残りの2発を叩き込むつもりだった。