(でも助けようとしてくれたんだ……隼人が……隼人が?)

夢の中で隼人への感謝と愛情が少しずつ疑念へと変わっていった。

(本当に私を助けようとしたの?車は本当に私に向かってたの?)

いつしか晶は第三者の目線になって事故を見ていた。

(隼人が私を突き飛ばした……私を助けるため?)

目の前では何度もその瞬間がリプレイさいれている。

(車は私になんか向かってない!……じゃあどうして?)

夢の中で晶は自分の体が汗ばんでくるのが分かった。

(隼人が突き飛ばしたから引っ掛けられた……何もしなければ私は車になんて接触しなかったんじゃないの?)