女に囲まれての飲み会は深夜2時まで続いた

実花が最初に酔いつぶれて寝てしまうと、俺は彼女を抱きあげて真琴の部屋に運んだ

「私、実を言うと久我さんより藤城さんのほうが好みかも」

酔った上での言葉か
ただの寝言か

真琴の部屋のベッドに寝かせるなり、実花に告白された

「あら、親友同士で争うのかしら?」

真琴は腕を組んで、面白そうに笑い声をあげる

「まさか!
俺には恋人がいますから」

俺は真琴に微笑むと、部屋を出て行った

俺は自室に戻るなり、すぐにベッドに横になった

結局、谷と三沢が戻ってくることはなかったな

いや…俺らが騒いでて、帰ってきたのに気付かなかっただけだろうか?

外はもう雨が降っている
雨粒が窓に勢いよくあたる音が室内に響いている

こんな雨の中、カメラを持って散歩しているとは思えない

きっと知らない間に、部屋に戻ったのだろう

俺は薄れゆく記憶の中で、雷が鳴っているのを確認した