理恵子のおかげで私は居場所を見つけた。


理恵子、置いていかないで。


帰って来て。





何度思ったかわからない。




理恵子のことを思い出すと、悲しい記憶と共に、楽しかった日々がよみがえる。




そして、理恵子はもういなくなったんだけど、今でも心の中のいて、話しかけてくる。






今もね、きっと言ってる。




『まだミキオのこと引きずってんの?早く他の男見つけなよ』





私は答える。




『だから忘れる旅に来たんだよ。でもあんたのことばっかり思い出しちゃうじゃん』