直は、私の背中を追いかけることに疲れて
私から離れていった。
それから私の家族はばらばらになった。
私は誰にも心を開くことができず、自分の世界に閉じこもったままだった。
そうすることで自分を守っていたんだけど
家族との距離がどんどんひろがった。
直に嫌われていると思った。
だから話もしなかった。
昔、直が感じた気持ちなのかも知れない。
直は私に嫌われていると思って、私から離れたの?
「お前がいなければこんなことにならなかったのに」
私は直にこんなひどい言葉を浴びせたことがあった。
その夜だったね。
初めて、先生に会ったのは……