「しねーよ!好きな奴と以外は」



「和希もしかして、居るの?好きな子?キャーお姉ちゃんに紹介してね?妹欲しかったの」



「鈍感……」



ボソッと言うと、姉ちゃんがオレをきょとんと見つめる。



「ん?」



「なんもね~から!」


姉ちゃんは、何よ和希のオタンコナス!と言ってブーブー頬を膨らます。



本当に鈍感だよ。姉ちゃん……オレ毎日好きな子見つめてんだぜ?



ストーカーみたいに……なんで気付かないんだ?オレの事気付いてよ……



オレだけ見つめてよ……姉ちゃんの優しい瞳で、オレだけを……見つめて……



「ほら、遊園地だったな、行くぞ」



「創くん楽しそうね」


「そうでもねぇーよ」


「またまた、創くん嬉しいとすぐに相手を挑発するじゃない」



「そうだったか?」



「そうよ!創くんって、近所のガキ大将には、シカトしてたじゃない。キライな人には、見向きもしないくせに」



恭子さんは、嬉しそうに語る。
先生を好きなのかもしれない。



オレと同じように相手を見てるから……