「ありがとう、お母さん。雅巳も、本当にありがとう。」

そう頭を下げた。嬉しかった。二人の愛が、恋心を認めてくれたことが嬉しかった。

「…勉強、しなきゃ。お母さん、あたしっ、お母さんの誇りになるように頑張るから!」

お母さんがあたしの誇りのように、お母さんの誇りになりたい。

『私の子、すごいでしょ』親バカ、と言われて終わり。違う。誇りは決して"バカ"じゃない。
大切で慈しみ深い、愛おしく思う、それが子供なのはちっともバカじゃない。
むしろ、当たり前。そう、思いたい。