あたしは病院を出て、悠斗にメールを送った。

『用事あるから、先に帰るね。今日はありがとう。』

きっと、もっと親子水入らずで話をしたいと思うから…あたしは帰るね。

悠斗は槙子さんのことを許せるかどうかわからない。でも、いつか…きっと分かり合える日が来る気がする。

槙子さんも、辛かったはず。傍にいても得られない愛、自分に決して向けられない愛。それはいくら求めても…掴めない。

愛なんて千差万別、答えなんてない。それでも…、この家族はみんな"飢えてる"、そう見える。