それからあたし達は、いろんなアトラクションに乗った。ジェットコースターをはじめとする、絶叫系を制覇した。悠斗くんもあたしも絶叫マシーンが大好きで時間を忘れた。

「はい。」

そっとあたしに差し出した冷たい飲み物。

「ありがとうございます。」

一口飲んで、オレンジジュースだってわかった。

「…おいし?」

「はい!あたし、オレンジジュース大好きなんです。」

甘酸っぱい味が口いっぱいに広がる。高級なジュースじゃない、けど今まで口にしたオレンジジュースよりずっと、ずっと美味しかった。

「一口頂戴!」

「どうぞ…」

ドキドキ、鼓動が煩い。
あたしの使った、ストローになんの躊躇いもなく口を付ける悠斗くん。
悠斗くんにしたらどうってことないんだろうな、この間接キス…。

なんかちょっぴり悔しいな。あたしばっかりドキドキしてる。