「おっす、翔。」 『おはよ…。』 先輩達から逃げた後、教室で友達の拓斗(タクト)に挨拶してから、ふらふらと自分の机に歩いていく。 『疲れた~…。』 椅子に座り、机にうなだれて言った。 「おつかれ~宿題見して~。」 俺の席の前の椅子に座って呑気に言ってくる拓斗。 『…宿題?……あ゛っ!』 「何?やってねぇの?」 ガバッと起き上がり、首をブンブンと横に振った。 『家に…忘れて来た…!』 「まじ?ドンマイ。」 そう言って、また机にうなだれた俺の頭をポンポンと撫でて来た。