教室へ入ると、



 1年A組は相変わらずうるさかった。



 「 みーちゃん大丈夫?? 」


 
 とことこと、



 小走りであたしに駆け寄ってくる、あややん。


 
 「 もちろん!あっねえメアド教えてよ! 」



 あややんを心配させない為に、



 笑顔で言うと話題を変えた。



 「 うん!!! 」



 あややんもその気になり、



 自分の席へ戻り携帯を取りに行った。



 すると、



 「 はい静かにー!! 」



 ガラガラッと音を立て、



 和泉先生が教室に入って来た。



 クラスは先生の一言で



 一気に静まる。


 
 「 早速だが、先生の紹介をする。 」


 
 そう言うと黒板に大きく自分の名前を書き出した。



 書き終わるとチョークを手に笑顔で、


 
 「 和泉祐。これから1年宜しく。 」



 と、言った。



 先生…。

 

 あたしはそんな先生の顔を、



 後ろからじっと見つめていた。