そこまで言った頼光は一度言葉を切って、壇上の二人から意見が無いか様子を見た。


しかし帝達は最後まで聞くつもりらしく、軽く頷き返したのみで何も言わなかった。

そして一息ついた頼光は続けて語り出した。


「いきなり剣を振り回したとしても勝ち目がないのは分かっています。
しかし、少しでも話す事が出来るならば人間にも勝つ事が出来るかもしれません、そこで使うのがコレです。」


そこまで話した頼光は酒瓶を抱えて帝に見せた。


「これは神便鬼毒酒と申す物です。
…簡略して毒酒と呼ばせていただきますが、これは神話の妖「八叉の大蛇」を酔わせた神の酒でございます。」


それを聞いた一同は目を見開いて驚いた!


「それは誠か!?一体何処から手に入れたのだ!」