『更衣室』



覚えているかい


夏の日々を



この場所で


お前のおでこにキスしたね



あの頃

俺達はまだ幼くて


まだ弱いふたりだった



あれから

何度お前は泣いた?



何度

苦しんだ?




俺が守ると約束したのに

俺は何も守れなかったね




久しぶりの更衣室


懐かしい匂いがよみがえる




暗い部屋の中


溢れる涙



俺はお前を抱きしめて泣いた




俺でいいの?


俺でいいの?



止まらない涙と

お前への愛




もう一度


お前が俺を受け入れてくれるなら



もう泣かせないよ




泣いているの?


怒ってるの?



振り向いたお前は優しく微笑み

俺の頬

手を当てて

そっとキスをくれた




俺がお前を守るべきなのに


俺はお前に守られていたよ



いつも俺を守ってくれたのは


お前だったんだ