「いえ、いいですよ〜そんなことしなくても!」


私はお弁当箱を取り出そうと、椎名さんのデスクの引き出しを開けようとした


椎名さんの手が私の手を握った


「な、なんですか?」


「ケガ…してる…包丁で切ったのか?」


私は左手を後ろに隠した


「違います」


「昨日はテープなんてしてなかっただろ?」


私は頷いた


「ありがとな…」


「いえ…」


やだ…ドキドキする…


「はい…お弁当箱…洗わずに返してごめんな」


「いえ…」


私はお弁当箱を受け取り、デスクに戻った