7年目の浮気

「これはサービスだから。」

「え、ご馳走様です。」

「マリカちゃん、加藤と結婚するの?」

そうだった。

山本は加藤にプロポーズされたことを知っている、唯一の人物だった。


「わたし、付き合っている彼がいるんです。」

「そうなんだ。加藤は知らないの?」

「知ってる、けど…。」

「知ってるのにプロポーズしたんだ。」

「うん…、」

「少しは揺れたんじゃない?」