7年目の浮気

「うん、もうホテル。」

「今日も忙しかった?」

「まあそこそこだよ。ああ、今日休憩でカフェに入ったら、あの映画のモンローのポスターがたくさん貼ってあったよ。」

「『紳士は金髪がお好き』?」

「違うよ。」

「『7年目の浮気』ね。」


くすくすと茉莉花が笑う。

いつもは可愛いとさえ感じる茉莉花の「わざと」が、今日は何故か芳雄を苛立たせた。