7年目の浮気

「…俺、これから用事があるから。」


芳雄は席を立ってカフェを出た。


茉莉花の家に行こう。

昨日は言い過ぎたと素直に言おう。

もちろん将来一緒になりたいと思ってることも、もう少し準備の時間が欲しいことも、彼女ならわかってくれる。


「…長い付き合いだもんな。」


芳雄は茉莉花の好きなシナモンロールの売ってるパン屋に寄った。

茉莉花はいつだって俺のことをいつまでも責めたりはしなかった。


気にしてないよ、と笑ってくれた。