7年目の浮気

「え?わたし?」


茉莉花は戸惑った。
そして気づいてしまった。

芳雄に何かを質問しても、あまり質問で返されたことがないということに。


茉莉花は無償に惨めな気持ちになった。


「…どうかした?」


加藤に尋ねられ、はっとした。


「あ、ごめん、何でもない。

えっと、わたしはおっきい海老とか蟹とかは見た目が嫌かも。
シャコとかも。」