「こんな時こそ元気を出さなくちゃ。」 茉莉花は声に出して呟いた。 昨夜脱ぎっぱなしにしていた服を片付け、顔を洗い、瞼を冷やして腫れを取ると、念入りにメイクをはじめた。 雑誌を見ながら、いつも使わない色を使ってみる。 いつもと違う出来栄えに、心が軽くなってきた。