アタシが叫んだ直後、苺子ちゃんはヤッバーイと後退りした。 やばい、って何が? そう聞こうとしたら正面のドアが勢いよく開く音にかき消された。 「苺子ー!帰ってきてかぁ~!?今… …誰?そいつ。」 …王子様ッ…!! アタシ、生まれて初めて王子様を見ました! かっこいい、とにかくかっこいい!! ととのってる 切れ長の目に無駄に高い鼻、薄い唇 ちょっと外人っぽいけど髪の毛は普通に茶色。 「アキ、林檎チャンいる?」 王子様の質問は無視して苺子ちゃんが尋ねる。