「ごめん、やっぱ家に帰る。喧嘩って言っても些細な事だし。」
神様はこんなになってもアタシを見捨てるのか。
「え?でも顔色悪いわよ?」
今まで神社のお賽銭箱にホイホイ5円玉を投げていたアタシの行為は無駄だったのか。
間違えて自ら敵陣に乗り込む所だった。
こんちくしょー!
神様のバッキャロー!!
「いや大丈夫だから。」
「何言ってんの!!そんな体調悪そうな声して!!」
「本当に嫌っ!!」
アンタの姉のせいで体調悪いんだけど。
アタシの腕を掴む苺子の小さな手を払いのけて、ついおっきい声で否定してしまった。

