笑っていた慶介の顔が急に優しい笑顔になる。 「桜には前から、そーゆー力があったんだよ。」 そーゆー・・・力?? 「どーゆー力??」 「桜といると癒される。」 あ・・・ 『サクラちゃんといるとね、癒されるんだ。嫌な事全部、忘れられる。』 前、アッ君がいってくれたセリフ。 アタシは幼心にアッ君にも嫌な事あるんだーと感心していた。でも、アタシ・・・癒してる?? 「アタシ、癒してなんかー…」 アタシの言葉を遮って慶介が話を続ける。 「癒してるよ。俺の心の中にはいつも桜、お前の笑顔があった。」