理由を聞いても教えてはくれない。
何も話してくれない。



まだこれからも会いたい。
それが俺の気持ち。



「やだ………困る。」



精一杯の抵抗。



「…どうして?」



俺の精一杯の抵抗に彼女が初めて別れ以外の言葉を使う。

(…どうしてってこの人は………。)



「言えない。けど嫌…困る。」

「理由がないならいいでしょ?やめよ、さよなら。」


「待って!!」



さよならだけ言う君を気づいたら止めていた。
もう、言うしかない。




「朱香が…好きだから嫌だ。」