そして、あっという間に実習終わり。
終わってみるとなんだか寂しい。
(…終わったし、久々にバイト先行こうかな…。)
帰り道、スーツ姿でバイト先へ直行してみる。
会いたい相手がいるとも限らない…けど、ずっと行きたかったので、居ても立ってもいられない。
「いらっしゃいませー。…ってなんだ。」
入って早々レジに行くと雨原くんがいた。
(…ホント愛想がいつもないんだから。)
「ちょっとー。お客様だよ。」
「はいはい。久しぶり。何でスーツ?」
「あ、実習終わったから。」
「そうなんだ?お疲れ様ー。」
適当に相槌しながらレジを締める雨原くん。
とっても淡々とした、たわいもない会話。
なのにすっごく嬉しい。
理由は解らないけど。
もっと話をしていたい…。
たわいのない会話をしていて気がついた。
ACIDMANとあれだけ似てると思ったけど全然違う。
今なら解る。
なんだろう。
会いたかったからかな…?
その日、他の人とも話すだけ話して、CDを見て、満足した私はゆっくりと帰宅した―…。