(嫌な夢見たな……) 朝、しっかり覚えていた夢の内容。 お陰で最悪の目覚めだ。 やめておけ ってことかもしれない。 今ならまだ引き返せるかも。 ベッドから降りて、カーテンを勢いよく開けた。 眩しいくらいの日差しに、目をつぶる。 まぶた越しの光になれた頃、薄く開けてわずかに見えたのは花開いた庭の桜。 「……」 どうする? 今、大切な友達は応援してくれている。 好き、かもしれない男の子は、何度も私を助けてくれた。 三年前とは違うんだ。