保健室の前に通りかかると矢澤君は立ち止った。 「一応寄ってけよ」 「?」 矢澤君は保健室のドアを開けた。 「センセー。堀川さん転んで肩打っちゃったんで臭くない湿布くださーい」 保健の先生が「あらあら」と出てきた。 「え、大丈夫だよ?」 「じゃーまた教室で」 そう言って矢澤君は私を残して歩いて行った。