「私を……?」


矢澤君はむくっと起き上がって体をこちらへ向けた。



「隣で倒れそうになった堀川さんを抱きとめて、お姫様抱っこで保健室まで運びました」
しれっと言い放った。


「!?」



今、何て?


「お姫様……抱っこ?」


「そう」
にやりと笑った。